新築一戸建て 洪水など床上床下浸水への対策は何ができるのでしょうか? 土地選びのポイントや建築段階でできる浸水対策は何があるの?

せっかく建てた夢のマイホームが、台風や豪雨の洪水で「床上浸水」「床下浸水」の被害に! 
建物の基礎部分の木材が濡れてしまうだけでなく、「入り込んだ泥やゴミの撤去」「濡れてしまった畳を干したり取替えたり」「濡れた部分の消毒」などなど、多額の費用がかかってしまいます。 

新築一戸建てを建築する段階でできる「洪水対策」「浸水対策」は何があるのでしょうか? 
大切なマイホームを守る方法を知っておきましょう。


ゲリラ豪雨や洪水の被害が多発している現状を踏まえて、新築一戸建て住宅の床上、床下浸水被害に対応するために知っておきたいポイント!



またゲリラ豪雨だよ! 
「線状降水帯」のせいで集中豪雨! 
大雨の影響で土砂崩れの危険性が高まっています! 
通常の1か月分の雨量が1日で・・・ 

最近、こんなニュースを目にすることが非常に多くなってきたと感じます。 




「エルニーニョ現象」「ラニーニャ現象」などの影響で、世界的な異常気象が発生することもあります。 

これによって、世界各地で大雨による大規模な洪水や干ばつ、大雪などの被害が出ることがありますよね。 


しかし、最近のニュースで見るゲリラ豪雨や爆弾低気圧などは、「日本の亜熱帯化」によって引き起こされているのではないかと言われています。 


「たまたま今年の気候は異常だった」ということでなく、「日本の気候自体が変化している」という意味では、非常に恐怖を感じますし、私たちも自分の身を守る知識や家を守る対策などを考えておく必要があるのではないかと思います。 




近年、ニュースを見ていると「ゲリラ豪雨」「爆弾低気圧」「洪水」「浸水」といった言葉(キーワード)を耳にすることが多くなりました。 


これまでの概念では、「洪水」や「浸水被害」は「台風の時に起こる災害」というイメージが強かったですよね。 


それが今では「台風に関係なくいつ起こっても不思議はない災害」になっています。 


やはり「日本は亜熱帯化してしまった」ということなのでしょうねぇ・・・ (T_T) 




洪水のニュースを見ていると、「これ、新築だろ!」というような、まだ新しそうな家が「床上、床下浸水」してしまっているシーンを目にすることがあります。 


本当にお気の毒です・・・ 



やっと手に入れた憧れのマイホーム! 
ちょっと無理して買ったから、35年ローンなんだけど、家族の幸せな笑顔を見られるから満足だよ。 

なんて言っていたら、ゲリラ豪雨による洪水で床上浸水の被害に・・・ 


これからの日本では、マイホームを新築する際には「浸水対策」も必須項目になるのかもしれませんね。 





一戸建てマイホームを新築する場合にできる、ゲリラ豪雨や洪水に対する「床上、床下浸水対策」の具体的方法と情報の集め方



「浸水対策」と言っても、「浸水しないようにする対策」もあるでしょうし「浸水した後の保障などの対策」もあると思いますが、今回は「浸水しないようにする対策」を見ていきますね。 



そもそも、なぜ洪水が起きるのでしょうか? 


たくさん雨が降る 
 ↓ 
降った雨は「地面に沁み込む」「排水設備によって処理される」「川に集まり海へと流れていく」 
 ↓ 
雨量が多すぎると、排水設備の処理能力を超えてしまう 
 ↓ 
排水しきれなくなった雨(水)がどんどん溜って、あふれ出す! 
 ↓ 
洪水の発生! 
 ↓ 
居住地へ流れ込み、床上、床下浸水に!



というような流れですよね。 



そもそもの原因は「想定外の雨が降ったこと」です。 

その結果、雨水の処理能力を超えて市街地へも水があふれてしまうということです。 



ポイントは「あふれた水がどこへ流れていくのか」ですよね。 

当然ですが「土地の低い所」へ流れていきます。 


「海抜0メートル地帯」などと言われている地域は要注意ですよね。 



浸水の被害に遭いにくくする方法・・・ 

一番有効なのは「海抜の高い土地に家を建てること」です。 


極端な例ですが、山や小高い丘に家を建てれば浸水の被害に遭う確率は低くなるでしょう。 



ということで、まずは「土地選び」ですね。 

●ハザードマップをチェックする

まだ家を建てるための土地を購入していないのなら「ハザードマップをチェック」してマイホームの候補地にどれくらいのリスクがあるのかを調べておくことは大切だと思います。 

ハザードマップは、国土交通省のサイトで確認することができますよ。 
 ↓ 





●不動産屋さんの情報を活用する

自分で調べる以外にも「地元の不動産屋さんに聞いてみる」という方法も有効だと思いますよ。 


不動産屋さんの場合は、担当者がいい人なのかによって得られる情報がかなり左右されてしまうので、すべてを鵜呑みにせずできるだけ多くの情報をもらえるようにしたいですね。 

この土地で、過去10年間に洪水の被害があったのかを聞いてみるのも良いかと思います。 



●土盛り(盛り土)をする

すでに土地を契約してしまっている場合などは、その土地の海抜をあげてやる方法を考えましょう。 

単純に、購入した土地に土を追加してやれば海抜が高くなりますので、周りの土地よりも浸水の被害に遭いにくくなりますよね。 

でも、地域一帯が水浸しになるような大洪水の場合には浸水してしまうでしょうけどね(苦笑) 

それでも、土盛りした分は確実に高い位置になるわけですから・・・ 



●高基礎にする

こちらは、土地を高くするのではなく「基礎部分を高くする」方法です。 

コンクリートでできている基礎部分の高さを増すことによって、その分だけ家の床も高くなりますので、床上浸水しにくくなります。 



●1階部分を倉庫や車庫にして2階3階を住居にする

これに関しては「家の構造的な問題」や「断熱対策」など、浸水意外の問題点が出てしまうのですが、海抜が低く昔から水害の多い地域などの場合は有効なのかもしれませんね。 


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洪水などで「床上、床下浸水」してしまった場合にはどんな被害が出るのか、具体例も知っておきましょう



次に、浸水してしまった場合の被害について見てみましょう。 


浸水すると、家の低い部分が水に浸かります。 

「水に浸かる」といっても、その水は「茶色く濁った泥水」です。 


僕も、小学生の頃に台風による洪水で床上浸水した経験がありますが、水が引いた後の家は酷い状態ですよー (T_T) 



床板の上には一面泥が堆積していて、家の中を長靴を履いて歩かなければなりません。 

大変なのは「泥の除去」です。 

水を含んだ泥は重い重い・・・ 


たまった泥をスコップですくって、一輪車やビニール袋に入れるのですが、腰が痛くなる重労働ですよ。 



浸水してしまった後の被害とは・・・ 

▼水と一緒に侵入してきた「泥」や「ガレキ」の撤去

これはとにかく重労働です。 

さらに、泥を集めてかき出した後は水で床下や床板を洗う作業が待っています。 


溜った泥は水を含んで重いですが、乾くと埃が舞いあがってしまうのでこれまた大変です。 



▼床下や柱、床板の水分を乾かす作業

泥やガレキを撤去し水洗いが完了したら、床下や水を含んでしまった柱などはしっかりと乾かさないといけません。 

しかし、乾燥させるのにも時間がかかりますよね・・・ 



▼濡れてしまった畳を廃棄する

完全に水に浸かってしまった畳はもう使えません。 

浸水しそうになった時点で畳をはがして2階へ移動するなどしておかないと、すべての畳を新しい物にしなければならなくなるでしょう。 

濡れてしまった畳はかなり重くなるので、廃棄するのも大変でしょうね。 




▼浮いて流れて行ってしまった物の処理

家の周りや敷地内に置いてあった物などは、どこかへ流れて行っているでしょうし、自宅の敷地内にはよそから流れてきたものが散乱しているような状態だと思います。 

泥などでもう使えない状態になってしまっていたとしても、自分の所有物の場合は引き取りに行かなければなりませんし、その後はゴミとして処分しなければならないので費用もかかります。 



▼床下に発生するカビ対策

浸水後の処理が悪いと、床下の湿気がいつまでもこもったままの状態になっていることもあるかもしれません。 

そうなると、次に悩まされるのが「カビ」です。 

床下や床材の裏、柱や壁などにカビが生えてしまうと、「健康被害の恐れ」が出てきます。 

建築段階で、「排水処理ができるような基礎」をやってある場合は良いでしょうが、床下の湿気はなかなか出ていかないと思います。 



▼床下や水に浸かってしまった場所の消毒

洪水や浸水した時の水って、泥なども混じって本当に汚いんですよ。 

水が引いた後も「感染症」などの危険性がありますので、「消毒」は必要でしょうね。 



▼シロアリが発生しやすくなる

床下や柱などがしっかり乾燥できていないと、どこからともなくシロアリがやってきて、知らない間に大切な家や柱を食い荒らします。 

シロアリは湿ったところが大好きなので、湿気がこもっている床下などは絶好の条件といえますよね。 




▼外壁や床、柱などの色が変色してしまう

これも厄介です。 

水に浸かったところには、パッと見てわかるくらいにクッキリと跡がつきます。 

浸水後、すぐに水が引いた場合はまだいいかもしれませんが、地形の問題などで水が引くのに時間がかかった場合などは「泥水の跡」が付いてしまうので、洗ったり拭いたくらいでは落ちないと思います。 

外壁も室内の壁紙やクロスなどももう使えないでしょうね。 



▼車が水没・・・最悪は廃車に

これも大きな被害ですよね。 

車が水に浸かってしまうともう使えません。 
エンジンに水が入るともう駄目です・・・(涙) 

マフラーに水が入ってしまっても車は走行できなくなりますので、マフラーの高さを考えると水深30cm~50cmくらいで車は駄目になる可能性があるということですよね。 

駐車場などは建物の床レベルよりも低いので、車がやられてしまう可能性は高いかもしれませんね。 



▼漏電した場合は電気系統の点検や修理が必要になる

コンセントなどが濡れて漏電してしまった場合は、プロに安全確認をしてもらってから通電するようにしましょう。 

感電や火災などの二次的な被害が出ないように注意をする必要がありますね。 



新築時にできるゲリラ豪雨や洪水に対する床上、床下浸水対策は何ができるのか?対策リスト



こうして見てみると、「浸水を防ぐための対策」としては、 

●海抜が低い土地は避ける 
●地形的に水害が出やすい土地は避ける 
●土盛り(盛り土) 
●高基礎 
●排水を考慮した基礎にする 
●生活の拠点を2階以上にする


などでしょうか・・・ 



一番大切なのは、「その土地の特性を知る(リサーチする)」ということだと思います。 


「海抜が低い地域」や「堤防の形状や地形から浸水しやすい土地」などは、過去の水害の歴史を調べることができれば、ある程度は予測可能な場合もあります。 


交通の便が良いのに、相場よりも地価が安いような場合は「何か訳あり」という可能性がありますからね。 

まずはその地域に詳しい不動産屋さんと仲良くなることが重要なのかもしれませんね。 
 ↑ 
その人が「いいひと」じゃないといけませんけどね・・・ (-_-;) 



その地域をぶらっと歩いてみるというのも効果がありますよ。 

昔からの家を発見したらよく見てみましょう。 

土盛りしてある家が多い地域は水害に悩まされてきた地域ということですからね。 


たまに「石垣みたいにしてある古民家」って見かけたりしませんか? 


家は一生に一度くらいの高い買い物ですからね。 

慎重に下調べをしてから購入するようにしましょうね。 (*^_^*) 

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